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【社長対談vol.06/JIMOTO】ポストコロナの地方中小企業の未来(第2章)

 

福田専務/この状況と東日本大震災を比べられることも多いですが、震災の時は一気にどん底まで落とされて、あとはもう立ち上がるしかない、言い換えれば、やるべきことは見えていましたよね。今回怖いのは、じわじわと痛みが出てきて、それがいつまで続くか分からないことです。今はある程度方向性を定めて、収束を見越したときに何ができるかを考えるべきだと感じています。コロナ禍で自粛ムードになりましたが、IT技術があったから、どこにいても何とかなった部分がありました。そうなると、「地方」だからできないことはないと思ったんです。地域だからこそ発信できることはたくさんあるし、コロナ禍で情報の取り方・発信の仕方も多様化したので、「仙台だからできないこと」はなくなったと私は思うんですよね。そこは今後が楽しみですね。

 

今野/私がコロナ全体の中で思うことは、「右肩上がりの売上」という観点での成長はできない世の中になったということです。それは、企業として成長できないということではなく、今やるべきことに挑戦したり、やめるべきものはズバッとやめたり、事業の再構築をしながら収益性を高めて、お客様に価値を提供できる場面を増やしていくという成長の仕方もあるということです。複数の事業を展開していると、どうしても売り上げを共通項として論じてしまいますが、その観点ではないなと。やはり取捨選択をしたり、新しい領域にチャレンジしたりすることが必要だということが、このコロナ禍にあたって一番根底に考えていることですね。

 

福田専務/今回は本当に環境の変化が早いし、ドラスティックに状況が変化していくので、これにスピード感を持って対応する力は中小企業として持っておかなければいけないと感じています。それに対応するのも、正直、私たちの会社ひとつでは無理だと思っているので、この時代だからこそ企業間連携が必要かなと。一社ではできないことでも、他社と連携することでさらに前進できますから。

 

今野/この状況になったことで、共通の危機感や課題が見えてきたり、逆に解決策が見えてきたりすることもありますよね。

 

―事業の変化はもちろん社内の変化もあるのではと思います。ユーメディアでもハイブリッドワークを推進していますが、そのような変化についてはどのようにお考えですか?

 

福田専務/ハイブリッドワークというのはどういうことなんですか?

 

今野/ハイブリッドワークとは、オフィスワークと、リモートワークの良いところをそれぞれ取り入れて、両方をブレンドして働く形です。全社一律で、こういうバランスで働いてください、というものではなく、それぞれのチームの事情に合わせて、ベストな働き方をチームごとに決めてもらっています。時期、取り組む業務内容によっても変化しています。
オフィスのリニューアルも進めている最中ですが、ハイブリッドワークの推進により、オフィスに求めることが明確になり、コミュニケーションのあり方も含めて、新たな形を創るための議論が進んでいます。

 

福田専務/なるほど。…実は、当社にはテレワークは合わないと思っているんです。主要事業が卸売で、ホテル事業もあるので、どうしても出社する必要があるんですよね。もちろん、働き方改革には取り組まなければいけないので、第一弾としてRPAでの業務の効率化を計画しています。
また、この状況だから変えられると思うのは「人」です。人材不足の時代から一転して優秀な人材が世に溢れ始めましたよね。中小企業はやはり「人」だと思っているので、優秀な人材を採用するチャンスだと感じています。御社よりもアナログな「ハイブリッド」ですが、機械化と、優秀な人材、経験あるスタッフ…様々な考え方を社内に持ち込むことで、既存の業務もより効率的に、さらに付加価値を提示できるようになればと思っています。

 

福田商会/機械化が進むからこそ大切にしたいホスピタリティ

 

今野/今行っている業務が本当に必要なのかどうかを見定める良いチャンスではありますよね。そういう観点でRPAを導入されているのはとても参考になります。
私は志という表現を使うんですが、何を思って仕事をしているかも大事ですよね。志が低い状態で仕事をしていれば、与えられた業務だけで終わりになってしまいます。でも、想いや志が強ければ、「もっとお客様のために」と考えて、すべきことを自分で作って取り組めるようになります。そういう社員の志と、会社としてのビジョンが一致している状況をつくることが不可欠ですよね。

 

福田専務/テレワークのように離れて仕事をするときに基準となる指針を持っていることは大きいですね。

 

今野/特に創造的な仕事をするときには、その志が仕事の価値を左右すると思うんです。事業の発展が地域のためになることを実感して志が高くなり、仕事もより創造的になり、地域やお客様が喜ぶという循環を生みだしたいんです。それを経営方針としてまとめて、近く発表する予定です。

ユーメディア/イベントもオンラインを駆使したハイブリッド型へ

 

 

株式会社福田商会様/関連サイト

ANAホリデイ・イン仙台

Credit

Creative Director & Designer/ 田向 健一
Interviewer & Writer / 上和野 佐恵

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