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【社長対談vol.07/JIMOTO】東日本大震災を乗り越えて<3>

 

深松社長/これからは、東京と大阪からどれだけ人を連れてこれるかが重要です。東京の企業へのアンケート調査で「移転するとしたら、札仙広福(札幌・仙台・広島・福岡)のうちどの都市に移りたいか」を聞いたら、8割の企業が仙台と回答したそうです。
仙台は東京に近いという利点があります、高速道路に、空港、港、何といっても燃料基地があります。関東大震災が来た時には、仙台から燃料を持っていくしかないんです。そう考えると仙台は東京のバックアップシティになり得ます。

 

(左)仙台空港(写真提供:宮城県観光課)(右) 仙台駅(写真提供:宮城県観光課)

 

一方で、仙台が本社の企業は、外に支店がある企業が少ないんです。仙台には仙台を離れたことがない人が多いんですよ。でも、仙台の良さは離れてみないと分かりません。
私は20代の皆さんには「まずはアジアに行ってこい」と言っているんです。勢いが半端じゃないし、みんな上を向いているから。

20代に「10年後・20年後の日本が良くなると思うか」という質問をすると、8割が「悪くなる」と答えるんです。今の日本を作ってくれたのは、20代にとって曾祖父母の世代。一回焼け野原になったところから、こんなに素晴らしい街を作ってくれた先人の方々に対して、自分の子どもたちのために良い未来を残したいと思わないの?と。私は自分の子どもたちにもっと良い日本を残したいから、その道筋を作るために今働いている。だからもっと上を見なさい、と伝えています。みんな下を向いていると、良いものが全部下に落ちて、その取り合いになります。でも、上を向いていたら真っ先に取れます。私の事業も全部そうです。二番煎じじゃ意味がない。

いろいろなところに行っていろいろな人と出会って、いろいろな会話をするのが私の原動力ですね。そこにヒントがいっぱいありますから。それに、50代って自分が言っていることを現実にできるんです。仕事をしていて、今すごく楽しいですよ。

 

今野/新しい人との出会いという意味では、採用活動はどうですか?受けに来る学生や中途の方たちの印象は震災の前後で変わりましたか?

 

深松社長/震災前はそもそも雇うことができなかったんです。おそらくそれはどこの建設業界も同じで、採りたくても採れなかった状況から、今は欲しくても来ない状況に変わっています。当社は去年から大卒の採用に本腰を入れまして、来春には10人ほど入社することになりました。やはり私が直接行って話した方が想いは伝わりますね。
その方向性で今年も採用活動をしようと思っています。

今、いろいろな規模の会社がありますが、大きな会社だけでは仙台を守れません。それぞれの規模の会社が、それぞれの役割を果たしてくれているから仙台を守れるんです。建設業協会の会社を周ると「担い手がいない」という声が聞こえてきます。そういう状況の会社は、仙台市郊外に多いんですが、災害が起きやすいのも郊外なんです。
縁の下の力持ち的な工事を担う方々がいなくなると大変です。それを守るのも自分の役割だと思っています。

 

今野/規模感は違いますが、業界の構造は印刷関連業と近いのかもしれませんね。大中小とそれぞれの規模の会社があって、小さな会社がきめ細かいサービスをしたり、機械が小さくても、ロットが少ないものが得意だったりします。小さな会社は特に、後継者不足や設備投資に苦労していて、これから数がかなり減るんじゃないかと言われています。そんな中で、組合として何ができるか模索しているんですが、やはり仕事を作ってくれと言われますね。

 

深松社長/そうでしょう。それは御社で仕事を作って、技術を持っている人たちを残さなきゃいけません。技術者は一朝一夕にできませんから。

 

株式会社ユーメディア/地域の活性化を技術とアイデアで創出

 

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深松組ホームページ

Credit

Creative Director & Designer/ 田向 健一
Interviewer & Writer / 上和野 佐恵

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