学生と新しいローカルをつくる ーCOLORwebが築くメディアの価値とそのミライー
COLORwebは、仙台・宮城の学生が主体となって運営するWebメディアであり、当社のメディアブランドのひとつです。ブログでの情報発信をメインに、当社が関わる事業にも参画し、学生ならではの視点で、調査や取材を行っています。
最近では、発信すること以外にも、地域や企業から求められることや期待していただくことが増え、学生の活躍の場が広がっています。COLORwebとしても、より地域に貢献してくために、さらにメディアとしての価値を向上させていこうと、日々奮闘中です。
実際に参加している学生はどんな想いで参加し、何を感じているのでしょうか?COLORwebの学生編集部2~3年目として活動をリードするメンバーに聞きました。当社が若者とメディアの価値をつくることに挑戦する背景や想いとともにお伝えします。
取材対象者
<COLORweb学生編集部>
ことっちょ(編集長/山形大学4年)、あやち(副編集長/東北学院大学4年)、おすず(宮城大学4年)、ほのりん(東北学院大4年)
<株式会社ユーメディア>
メディアクリエイション部 プランニングチーム 澤田朱里、森健
左から、森、あやち、澤田、ことっちょ、ほのりん、おすず
学生がつくるメディアの個性
Q.活動について教えてください。
澤田:仙台・宮城の魅力を学生目線で調査取材し、同世代の若者にも宮城の魅力を知って地域を好きになってもらうことをミッションに、週二回のぺ―スでブログでの情報発信を行っています。そのために週一回みんなで集まって、その時の話題や世の中の流れを踏まえて、企画を練り、取材から原稿作成まで学生が主体となって取り組みます。メンバーのみんなが自らいろんなことに興味を持ってくれて、取材したいと提案してくれる瞬間が特に嬉しいです。
主的な情報発信のほかにも、自治体や民間企業の皆様がCOLORwebと一緒に取り組みたいと言ってくださることもあります。例えば、若者の投票率向上を目的にしたプロモーションの一つとして、COLORwebが選挙管理委員会に取材に行き発信をするという手法で若者にアプローチしたり、地域全体でのゼロカーボンの普及のためには、未来を担う学生にもさまざまな取り組みを知ってほしいということで、地元企業へ取材に行かせていただいたり。地域のみなさんから、COLORwebの視点や活動が必要とされていると実感しています。
Q.COLORwebへの加入は立候補で募集していると聞きましたが、参加されたいと思った理由をお聞かせいただけますか?
ことっちょ:参加のきっかけは先輩に誘われたことなんですが、もともと文字を書く・写真を撮るなど、情報を発信するということに関心がありました。また、仙台出身者として地元に貢献できることをしたいと思っていて、それらが全て叶う場だと思ったのがCOLORwebでした。大学2年生の時から参加していて、4年生になった時から編集長をさせていただいています。
ほのりん:私は大学入学をきっかけに宮城に来て、地域の人と連携してイベントを企画・運営するサークルに入っていましたが、もっと地元の方と関わりながら発信できることがないかと探していた時に、先輩からCOLORwebを教えてもらいました。文章を読み書きすることも好きだったので、自分の好きなことにもつながると思い、参加を決めました。
森:私は最近COLORwebの皆さんと関わる機会が増えて、いろんな話をさせてもらうんですが、企業人として学生の方々と関われる機会が貴重だと思う反面、もっといろんなことができるんじゃないかと思いました。学生の皆さんの声を直接聞ける場はなかなかないですし、その価値は記事の発信だけでなくいろんなことに展開できるなと・・・。
澤田:メンバーによって得意なことも好きなこともそれぞれ違うので、そういった多様性や幅の広さを生かして情報発信を行ってきました。そうした自由度や自主性はCOLORwebの特長として継続していきたいと思いますが、森君が言うように、これからはもっと学生のみんなとできることを増やしていきたいと考えているんです。
学生が自分のことばでまちの人と対話することでうまれる価値
Q.現在、卸町の瀬戸屋さんと一緒に取り組んでいることがあると聞きました。経緯から教えてほしいです。
澤田:経緯としては、瀬戸屋さんから卸町の活性化についてご相談をいただいたことです。
卸町には地下鉄の駅ができ、マンションも次々に建設され、人口がどんどん増えていきていますが、BtoBである卸売業という業態は町にせっかく人口が増えても良い変化が起きづらい業界だと、課題感を感じられていたそうです。それを変えたいという想いがあって、卸町エリアの一部企業ではBtoCの小売業にも事業を拡大していく動きが出てきました。そうすると、一般消費者に向けたプロモーションも必要になってきますので、いろいろな可能性を踏まえて弊社にご相談をいただいたんです。
そういったご相談から具体的にお話を進めさせていただく中で、COLORwebの学生に卸町を知っているかを聞いたら、「知らない」と答えた学生が多かったんです。でも、「こんな良いものやことがある町なんだよ」と伝えたら、すごく興味を持ってくれて。卸町エリアにもっと多くの交流を生み出したいという瀬戸屋さんの課題と、「新しい地域の魅力を見つけたい」「課題があれば自分たちならではの視点で解決策を見つけていきたい」と考えていたCOLORwebの思いがマッチし、まずは卸町エリアの今を知るところから取り組みがスタートしました。
瀬戸屋の金野さまから卸町エリアを案内していただいたり、瀬戸屋さんの事業から卸売業とは何かを学んだり、どうやったら卸町に若者を呼び込めるかというテーマで意見交換を行ったりしました。金野さまから「卸町はクリエイティブなまちを目指している」という話を聞いた学生たちからは、「空き倉庫を使って地元アーティストが創作活動や展示会などを開催できる場をつくったらどうか」といった具体的なアイディアも出てきました。
こうして、COLORwebの中にも瀬戸屋さんや卸町に対する興味がどんどん増えたことで、プライベートで卸町に遊びに行くメンバーが増えたんです。まずは自分自身が地域の魅力に気づくことが、周りを動かす第一歩になるので、何でも興味を持って自分ごとに転換できるメンバーにはいつも感心しています。
関連記事
卸町とクリエイティブ!#01 仙台のクリエイティブが集まる街!卸町 街歩きツアー
(COLORwebの卸町街歩き体験ツアーレポート記事)
森:今は瀬戸屋さんが展開する『ぐい吞パスポート』という事業の若者向けプロモーション関わらせていただき、SNSでの情報発信をお手伝いしています。今後もこれに関わらず、卸町全体の取り組みに参画させていただき、学生ならではの視点でさまざまなご提案ができると良いなと考えています。
**********
第3回『ぐい吞パスポート』
期間:2023年5月28日(日)~10月31日(火)※終了日は予定
開催場所:加盟飲食店 仙台市内飲食店21店(4月1日現在)
参加費:1セット3,300円(税込) ぐい呑+チケット5枚
詳細はチラシや特設ホームページをご覧ください。
特設ページ:https://guinomipassport2023.studio.site/
**********
関連記事
【vol.11】地域のための事業構想
(株式会社瀬戸屋 取締役 金野 知哉様と当社代表今野の対談記事)
ことっちょ:意見交換の場では、金野さまが私たちの発言に驚いた反応をされることが多くて、私たちにしかない視点が役に立つこともあるんだと少し自信が湧きました。
森:それが今回の取り組みを通じて新しくつくることができた価値だったのかなと思っていて。
取材から記事にして発信するというこれまでの活動からさらに一歩踏み込んで、瀬戸屋さんと話し合いながら、どうやって若者にアプローチしていくかを一緒に考えられたのが、大きな意味ある活動だったのかなと思います。
澤田:学生の意見を聞くのはこれまで、ユーメディアの社員を通してというのが多かったので、地域の方と直接対話の場をつくれたのが、とても有意義だったなと感じています。
自分たちの“まち”と思える人を増やす、つながる
Q.COLORwebの活動を通して、自分自身の考え方など変化はありましたか?
あやち: COLORwebの先輩方も言っていたのですが、宮城の企業や人の取材をする中で、これまでは1人の消費者の目線だけだったのが、発信する側の目線も持つことができるようになりました。普段、仙台の街を歩いている時でも、「これは記事にできそう」とか「これはもっとこうだったらいいのに」と気づくことができるようになり、物事の見方そのものが変化したように感じています。
ことっちょ:私は、地域の中の人のつながりが見えるようになりました。以前みんなで蔵王へ取材を兼ねて陶芸体験をしに行った時があって。その時に窯元の方が、若い人が関心を持ってくれることが嬉しい、蔵王の人たちはみんなで連携して地域を守っているんだというお話を聞かせてくださった時に、地域は人のつながりでできているんだと実感して。そういうことを知って、より宮城を大切に思う気持ちが強くなりました。
Q.来年からはみなさん社会人になりますが、こうありたいと思い描いていることを教えてください。
おすず:私の地元である静岡では、東北のことをちゃんと知っている人があまりいないんです。宮城はいいところがたくさんあるのに、それがまだ東北内で収まってしまっている気がして。先日、地元の友達が宮城に遊びに来てくれた時に、卸町などを案内したら、「宮城ってすごくいいところだね!夏にもまた来るね!」と言ってくれたことがとてもうれしかったので、東北のいいところを全国の人に知ってもらいたいと思います。私は宮城で働くことになるので、地元出身ではない外からの視点を活かしながら、東北の良さをもっと発信していきたいです。
ほのりん:私も宮城で働くことになると思うんですが、私自身、岩手から宮城に出てきてから岩手の魅力に気づいたんですよね。だからこそ、地元にいる時からその良さに気づいてほしくて。宮城にいる若い人たちにも、宮城っていいところだよって言ってもらえるまちにできたらいいなと思います。
澤田:活動を通じて学生のみんなにもローカルの魅力を知ってもらい、自分たちがもっと良いまちにしていきたいと思ってもらえることは、私自身のやりがいにもつながっています。会社としても、COLORwebを長年継続して運営してきた意義はそこにあるのなかと思います。
ミライを担う学生とともに成長する
Q.COLORwebというメディアは今後どのような価値を創出していけるでしょうか
森:先ほど瀬戸屋さんとの事例でお話したように、地域、学生、企業の3者が直接対話し、一緒に地域の課題を考えたり魅力を発信できたりする場にしていきたいと思います。Z世代と呼ぼれ、価値観が多様化してきている学生のみなさんの声はどんどん貴重になってきています。地元企業や自治体も学生の声を聞きたいというニーズがあると思うので、そういう方々とつながってみんなで一緒に新しいローカルをつくっていきたいですし、Z世代に向けたプロモーションもお手伝いできたらいいなと思います。
Q.学生のみなさんは、いつかこの活動を後輩に引き継ぐことになると思いますが、どんな想いがありますか?
ことっちょ:取材や記事発信以外でも自分たちからさらにいろんなことにチャレンジできる、そんな場になるといいなと思います。私自身ももっと地域の方々と関わる機会をつくりたいです。
澤田:そうだね。もっとたくさんの人と関わって、自由にいろんなことを生み出せる場にしていきたいね。
ぜひ、学生たちとディスカッションしたいテーマや一緒に考えたい企画をお持ちの企業様は、一度お気軽にお問い合わせいただければと思います。学生たちの視点を活かしながら、一緒に取り組ませていただきます。
ことっちょ:COLORwebの今後がすごく楽しみです!同年代の人たちとももっとつながって、地域の若者の先頭に立てるような媒体にできるよう、私たちももっと頑張ります!
COLORweb
https://machico.mu/color/
広報担当後記
取材では、実際に参加している学生が何を感じながら活動に取り組んでいるのか、その声も聞きたくいろいろとお話をさせていただきました。共通して、学生自身が自分の意思で、きっかけを行動に変えている学生がCOLORwebをつくっていることがわかりました。さらに実際にCOLORwebの活動で、自分たちが期待されている・一緒に価値を見出すことができる、そんな実体験を通じて、より地域への想いがうまれたり・自分ごとになっていくんですね。また、その地域の捉え方もそれぞれで、住む場所に限らず、通っている大学がある場所を地域と捉え、もっとこうしたら良くなるのではないかという風に考えることがみなさんの活動のベースになっていました。当社を含む地域の未来を本気で考えている人々の想いを、一緒に体現してくれている、学生たちの力強い言葉に、当社としても改めてCOLORwebというメディアの価値を再認識できたように思います。
Credit
Interviewer&Writer&広報担当後記/阿部 ちはる
Photo/杉山 愛
Direction/田向 健一
Design/森 健