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U-MEDIA MAGAZINE

地域クライアントの課題を解決する ユーメディアが考える「対話・伴走型」のデジタルマーケティングとは?

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2020年、当社に「デジタルマーケティングチーム」が発足しました。新型コロナウィルス感染拡大により、ユーザーのオンライン行動が増加し、デジタル化とマーケティングの考え方が一気に進みました。同時に、顧客ニーズや理想のコミュニケーションに応えるため、ユーザーとのコミュニケーションを重視したプラットフォームの構築が求められました。当社は、こうしたお客様の期待に応えるため、デジタルプロモーションを支援するディレクターや開発メンバーを集約したチームを編成しました。

 ユーメディアは「お客様の目標達成に向けて、デジタルマーケティングを用いた対話・伴走型の支援・サポート」を実践しています。独自のフレームワークを用いて、仙台七夕まつりのサイトリニューアル(2024年5月公開)のプロポーザルに参加し、選定を受けて制作を行いました。

本特集では、サイトの企画制作に携わったデジタルマーケティングチームの座談会や仙台七夕まつり協賛会の事務局である仙台商工会議所様からのコメントも交え、「対話・伴走型」のデジタルマーケティングが生み出す価値を考えます。 

座談会メンバー

メディアクリエイション部 デジタルマーケティングチーム 課長 矢野 弘樹
メディアクリエイション部 デジタルマーケティングチーム 課長代理 中村 卓史(戦略立案・施策実施)
メディアクリエイション部 デジタルマーケティングチーム 副長 土田 孝也(初期解析・運用)
メディアクリエイション部 デジタルマーケティングチーム 副長 永倉 康之(インサイト・戦術)

進行

メディアクリエイション部 プランニングチーム 浅川 真穂

 

1.対話を深め、伴走するためのワークショップ

 

浅川:サイト制作におけるデジタルマーケティングの独自フレームワークについて詳しく伺っていきます。

中村:デジタルマーケティングのフレームワークは、通常サイト制作に向けて行われる、戦略立案、初期解析、マーケティング、施策実施、運用の5つのプロセスをパッケージ化したものです。
元々、私たちの仕事は、施策実施から入っていくことがほとんどでした。お客様からのご要望を、より早く安く上手に提供する世の中の風潮に対して私たちも奮闘していました。お客様のやりたいことの背景にある思いに応えようと事業を展開してきた当社だからこそ、提供できる価値があるはずと考えたときに、施策実施の前にあるプロセスの部分に付加価値を見出せると考えました。

 


 

実は、過去にお客様から「中村さん、うちの会社のこと全然わかってないですよ」とご指摘をいただいたことがありました。「うちの業界やうちの会社のことをわかっていないのに、WEBサイトのリニューアルにはまだ程遠いですよ」と。はっとした時がありました。
デジタルは「手法の提案」に走りがちで、お客様に「良い方法がありますよ、これをやったらうまくいきますよ」と言えても、なぜそれがお客様にとって大事なもので、これから必要になるのかを答えられなければならないことを痛感した出来事でした。その気づきを、仙台七夕まつりのホームページ制作では踏襲しています。

 

仙台七夕まつりを紐解くワークショップ

浅川:仙台七夕まつりのサイト制作では、具体的にはどんなことを行なったのでしょうか?

永倉:仙台商工会議所の皆さんと、6回に渡ってワークショップを実施しました。ワークショップでは、まず、仙台七夕まつりのユーザーの思考や行動の傾向などを洗い出し、サイトのターゲットを「なぜそこに絞るか」の理由をディスカッションをしました。次に、お祭りの強みと弱みを洗い出し、ターゲットとなるユーザーに対して訴求できている部分とできてない部分を整理しました。最後に、お祭りの現状のポジションを踏まえ、向かうべき方向とそこに向かっていくために必要なことをアウトプットしました。
ワークショップを通して、私たちもわかっていそうでいなかった仙台七夕まつりのことをより理解できましたし、お客様も、自分たちだけでは考えなかったような視点で分析できて、お互いによかったのかなと思います。



実際のワークショップの様子

Webサイトの軸となるゴール・ターゲット・ペルソナ設定

永倉:お客様と共に「仙台七夕まつりに対するロイヤリティが高い人を増やす」というゴールを設定したところで、まずは仙台に住んでいる地元の方をターゲットとしました。県外からの観光客もいらっしゃいますが、今回は、地元の、特にこれから社会に出ていく若い方に仙台七夕まつりを魅力に感じてもらいたいというお客様の想いがありました。今後、若い人たちがお祭りを運営する担い手になっていかなければお祭りの継続が難しいという課題もあるなか、地元だからいつでも行けるだろうと思っている人たちに来て楽しんでいただけるようにしたいと。
そこで、「仙台市内に住む大学生の女性」をペルソナとして掲げました。私たちだけの思い込みにならないように、アクセス解析や消費者の動向といったデータも共有しながら、ペルソナを作り上げていきました。 

 

2.お客様を多角的に“診る”「WEB360度健康診断

 

浅川:仙台七夕まつりのサイト制作後にパッケージ化したというサービス「WEB360度健康診断」について教えていただけますか?

矢野:冒頭で、ユーメディアが実践するデジタルマーケティングは「お客様の目標達成に向けて、デジタルマーケティングを用いて対話・伴走型の支援・サポートすること」と言いました。お客様との対話をより良くするためのフレームワークを作らなければならないなという気持ちが、仙台七夕まつりの案件後に自分の中でより強くなっていったんです。
WEB解析で明らかになった事実をそのまま資料にまとめて伝えたからといって、お客様との会話が弾み出すわけではありません。対話をしながらお客様と伴走できるフレームワークとは何だろうかと考えていくなかで浮かんだのが、「健康診断」という言葉でした。
結果を元にお客様が私たちに気軽に相談ができるようなアウトプットとしてパッケージ化したのが「WEB360度健康診断」です。

中村360度っていうのは、お客様のサイトを丸ごと全部調べるという意味で名付けましたね。

矢野:そうそう。多角的な視点からWEBサイトを診ますよ!という意味です。

土田:「WEB360度健康診断」の特徴は、事実のレポートだけではなく、お客様と伴走しながら次のステージに向かうためのアウトプットであるということです。
解析を踏まえて評価を分かりやすく4つの傾向に分けたり、サイト全体の特徴やサイトでのユーザーの行動、競合サイトの特徴を踏まえた自社のサイトの立ち位置などの改善提案も入れているのが特徴なので、WEBサイトだけではなく、WEB周辺のメディアまで広報全体を見直すきっかけになればと思っています。

 

 

 

3.仙台七夕まつりのミライを見据えて~仙台商工会議所様から

 

浅川:ここで、お客様である仙台商工会議所様から今回のプロジェクトについて伺いたいと思います。改めて、仙台七夕まつりのサイトをリニューアルすることになった経緯、そこにデジタルマーケティングを採用した理由をお聞かせください。

仙台商工会議所様:約7年間運用してきたホームページが現状に合わなくなり、リニューアルを検討していました。リニューアルでは、全体的なプロモーション戦略を見直すことにしました。当たり前のことなのですが、事業やプロモーション活動は漠然と行うものではなく、目的と目標を設定し、統計や解析データに基づいた施策をPDCAを回しながら実施することが重要ですが、事務局内だけではノウハウ不足であることを痛感していました。
特に、今はデジタル領域でのプロモーションが重要であるため、改めてホームページの役割を明確にし、マーケティングの知見を取り入れた効果的なプロモーション活動を実施したいと考え、プロポーザルを実施し、ユーメディア様に依頼しました。

浅川:今回のリニューアルで難しかったところはどんなところでしょうか。

仙台商工会議所様:本来であれば、伝統のある仙台七夕まつりが“目指すべき姿”は、お祭りに関わるそれぞれの立場によって違うので、一意に決められないはずなんですね。そのために、特定のペルソナやゴールの想像が難しく、はじめは苦労しました。
ユーメディア様とのディスカッションを通して、なるべく様々な立場を包括し、学術的にも研究が進んでいる定量化できる「ロイヤリティ」を指標にし、担当としての目標として「仙台七夕まつりに対するロイヤリティ(愛着)が高い人を増やす」をゴールに設定しました。これは、「ロイヤリティが高い人は、仙台七夕まつりに何度でも足を運んでくれるのではないか」「ロイヤリティが高い人は、仙台七夕まつりに積極的に関わってくれるのではないか」「ロイヤリティが高い人は、来訪時の消費額が高いのではないか」といった仮説がベースになっています。こうした気づきは、ユーメディア様とのディスカッションによって生まれました。

浅川:当社とのディスカッションを通して、感じたことを伺えますでしょうか。

仙台商工会議所様:プロジェクトを通して伴走していただいているので、各種施策を決めるうえで、分からないことや疑問に思ったことをその都度対話しながらクリアにできたことは、言葉以上の価値があると感じます。デジタルはあくまで手法で、それをどう活用していくかを、様々な立場や視点から時間をかけてディスカッションできたお陰で、我々事務局だけでは思いつかないアイディアの発案と実践まで辿り着き、たくさんの新たな視点を得ることができました。この視点は、仙台七夕まつりの業務だけではなく、今後、別の業務にも活かすことができると思います。

浅川:仙台七夕まつりのリニューアルサイトを活用した、今後の展望をお聞かせください。

仙台商工会議所様:リニューアルサイトを、仙台七夕まつりの伝統継承やさらなる盛り上げに寄与するプラットフォームに育てていきたいです。そのためにも、従来はなかなかうまくできていなかった、仙台七夕まつりの主役である市民・商店街・自治体や地元企業、観光客などの多様なステークホルダーと連携・連動し、仙台七夕まつりをテーマにした市民活動、商店街や企業の取り組みも発信して、仙台七夕まつりの全体のロイヤリティを高めていきたい。さらには、仙台七夕まつりを通じて、仙台・宮城・東北の魅力も発信していければと思います。

 

4.お客様と伴走し、地域のミライをゆたかにするために

 

浅川:仙台七夕まつりのサイト制作を通して、デジタルマーケティングチームの皆さんは、それぞれどのような実感がありますか?

中村:運用はこれからですが、仙台商工会議所の皆さんが、今回のフレームワークが大事だということを理解してくださり、一緒に取り組んでくださった双方向の雰囲気がとてもよかったと思います。当社にも何度も足を運んでくださって、一緒に膝を突き合わせるということをあきらめずに繰り返しできたことでお客様と共に走りきった感覚があります

土田:仙台七夕まつりの事例を基にして「WEB360度健康診断」もできて、これまで培ってきたノウハウやお客様とのコミュニケーションの仕方を他の新しい案件にも展開できそうだということが感慨深いですね。

浅川:デジタルマーケティングを地域活性化につなげていくために、当社ができることはどんなことでしょうか。 


 

中村:デジタルマーケティングで地域を活性化するためには、お客様と同じ目線で目標達成を目指すことが重要です。そのためにも、対話の機会を作ることでしょうか。そのきっかけに、当社のフレームワークが活きるのではないかと感じています。

矢野:仙台商工会議所様にご提案したフレームワークが松プランだとすると、まずは少し取り入れてみたいというお客様の規模や要望に合わせた梅プランや竹プランも用意できるように、フレームワークを細分化しているところです。


浅川:いいですね。より多様なお客様にマッチするのではと思います。

矢野:当社のフレームワークは、デジタルマーケティングだけではなくどんなアウトプットにも活用することができるので、お客様の課題やニーズに合わせて提案していきたいですね。自治体や地域企業様が発展することで地域の活性化につながり、強いては宮城全体の発展につながると思います。
さらに、地域活性のためには、WEBサイトの領域にとどまらないアップデートが必要だと考えています。例えば、当社のイベント事業でも、デジタルマーケティングを通して人がどのように動いているのか(人流・人口交流等)を検証することにもどんどん拡げていきたいですね。

 

 

中村:人流データの分析を得意としている会社と当社がうまく連携していけるような体制を作ることが理想ですね。

浅川:クロスすることで取得できるデータの量も質も上がりますね。

中村:その分競合も増えますが、競合が増えるということは市場が活性化しているということ私たちも止まることなく成長し続けていかなければならないですね

浅川:今回は、デジタルマーケティングチームのフレームワークについて伺い、戦略的なプランニング実現への納得度を実感しました。当社でもこのフレームワークを取り入れる土壌ができてくると良いですよね。今後はもっと私自身の提案にも活用していきたいと思います。

矢野:当社は「ひととちいきのミライをゆたかにする」をグループパーパスとして掲げています。仙台七夕まつりのサイトは、リニューアルのその先の地域のミライを見つめ、お客様との対話を丁寧に繰り返し、伴走してきたからこそ一緒に地域に変化をもたらすことができた。ユーメディアのデジタルマーケティングの先行事例になったと思います。
私たちが提供できる価値、それは、一方的なデジタル目線ではなく、地域のクライアントと「対話」し「伴走」すること。デジタルマーケティングチームが、社内外でお手伝いできる機会を増やすことができたら嬉しく思います。


◎仙台七夕まつり公式ホームページの実績紹介
https://www.u-media.jp/media/case_study/a351

Credit

Writer/奥口 文結
Interviewer/浅川 真穂
Photo/西村 聡美 
Direction&Design/矢野 弘樹・阿部 ちはる


終わりに

WEBプロモーションを基盤としたWEBサイトリニューアルや、SNSや動画を活用したプロモーションのご相談が増え、成果や効果を期待した「デジタルマーケティング」への関心が、東北・宮城の中小企業からも高まっていることを感じています。

今回の仙台七夕まつりのお話のように、「戦略的にプロモーションを実施してみたい」「興味はあるが何から手をつけてよいか分からない」といった方は、ぜひユーメディアにご相談ください。目標の達成に向けて、戦略の立案~実施~運用・改善までトータルサポートし、伴走いたします。 

記事内で話があった「WEB360度健康診断」はこちら!↓


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