「木」のプロ集団が開発!宮城県産杉を使った販売台が完成~おいしい出会いのある市場「伊達美味マーケット」~
ユーメディアの自社事業イベントの1つでもある「伊達美味マーケット」。
「作り手との対話を通して商品への想いを知り、納得して買い物をする」をコンセプトに、宮城・東北各地から集まった出店者が地場の新鮮食材や手作りの雑貨を販売するマルシェイベントです。
■ 現在は新型コロナウィルス感染症対策のため不定期開催
地域に根差したイベントとして「地域資源の循環」と「街の景観」を大切にしたいという想いから、出店者が使用する「販売台」のリニューアルプロジェクトを2019年秋にスタート。宮城県産木材の利用拡大を目指す「宮城県CLT等普及推進協議会」の皆様とともに開発を進め、このたび新しい販売台が完成しました。
【「宮城県CLT等普及推進協議会」とは】
県内の建設設計・施工・森林・林業・木材産業に関わる団体・企業などが所属する組織。CLT※と呼ばれる工法の普及を通して、国内に豊富に存在する森林資源を有効活用し、地球環境保護への寄与を目指しています。
※「CLT」とは
木の繊維方向が直交するように板を重ねて貼り合わせた厚型パネルのこと。優れた耐震性のほか、断熱性や遮炎性などの効果も大きく、省CO2型の建物が建てられる木材としても注目されています。
伊達美味マーケットで感じる、県産木材の魅力
新型コロナウイルスによる影響で4カ月間中止となっていたマーケットの出張開催が決まり、2020年6月末、会場となった「ショップ&ワンダー アエル2階アトリウム」で新しい販売台がお披露目されました。
販売台の開発は、同協議会内に立ち上げられた「伊達美味マーケット販売什器開発プロジェクトチーム」が中心となり、現地視察やアイデア出し・試作を繰り返しながら行われました。
木材には、国際基準に則って管理・伐採された宮城県登米市の「杉」を使用し、杉の「軽さ」と温かみのある風合いを生かした販売台が完成しました。持ち運びや保管のしやすさも重視した設計になっており、台の高さが自由に調整できるなど使い勝手も抜群です。
イベント初日には、宮城県CLT等普及推進協議会様主催の販売台贈呈式も開催され、プロジェクトリーダーを務めた東北大学大学院工学研究科 前田匡樹教授から弊社取締役 今野彩子へ覚書が手渡されました。
プロジェクトリーダー
東北大学大学院工学研究科 前田匡樹教授のコメント
東北の素晴らしい商品を集めた伊達美味マーケットの魅力をさらに深めるために、東北の木材を活用して、懐かしさや温もりが感じられるような「宮城らしい販売台を作る」ことを意識しました。マーケットに並ぶ素敵な商品はもちろんですが、この販売台にも着目していただき、宮城の森林資源の魅力や地球環境保護につながる価値をたくさんの方に知っていだけたらと思います。木材は皆さんの生活にも手軽に取り入れられるものですので、そのきっかけがこのイベントの中で生まれるとうれしいです。
木材加工・製作担当
登米町森林組合 會津浩幸さんのコメント
誰でも簡単に組み立てられるように、職人さんと話し合いながら部材一つひとつ丁寧に作りました。伊達美味マーケットにいらっしゃった際は、販売台を直接手で触ってみてほしいです。そうすることで、見た目だけではない木材の温もりにも気づいていただけると思います。
事務局・サポート担当
宮城県水産林政部林業振興課 菅原伸さんのコメント
県産木材を有効活用していくには、より多くの仲間が必要です。そのために、まずは一人でも多くの方に「木材の良さ」に気づいていただけたらと思っています。今回の取組みを通じて、木の魅力や資源としての価値を知っていただき、私たちの「仲間」になっていただけたらうれしいです。
(敬称略)
新型コロナウイルスの影響で私たちの生活は一変し、伊達美味マーケットも定期開催できない状況が続いています。そんな状況の中でも私たちユーメディアは、「人」と、「地域」と、「地球」と共存できる事業の在り方を考え実行していきます。
その取り組みの一つが、今回の販売台リニューアルです。ぜひ伊達美味マーケットにお立ち寄りの際は、たくさんの人の想いが詰まった販売台にも注目してみてください。
Credit
Writer,Interview/澤田 朱里
Supporter / 西村 聡美・阿部ちはる