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U-MEDIA MAGAZINE

【vol.01】地域を愛し、 愛される会社を 目指して

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古紙回収やリサイクルなどの事業を行う株式会社
サイコー。
2018年に仙台市の「四方よし」企業大賞
を受賞した会社は、サプライズ&サービス精神に満ちあふれていました。エントランスのウェルカムボードには、「Welcome toユーメディア」。想いのこもった手描き文字の温かい歓迎を受け、両社長の対談がスタートしました。


今野/まずは仙台「四方よし」企業大賞(※1)の受賞、おめでとうございます。サイコーさんは古紙リサイクルポイントシステムなど新しいビジネスを生み出している一方、職場環境の向上にも力を入れてらっしゃいますね。

(※1) 仙台「四方よし」企業大賞…「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」に加え、企業を支える従業員によってよりよい職場環境づくりに取り組む「働き手よし」を実践している魅力的な中小企業を表彰する制度。



齋藤社長/ありがとうございます。これからは中小企業が地域を支える時代だろうと考えた時に、「社長がやりたいからやる」よりも「社員がいきいき働ける環境を作らないと始まらない」と思ったんです。個人でやれることには限界がある。社長も社員も能力は一緒で、ただ、責任の大きさと経験の数が違うので、僕の提案できるメニューの種類が多いというだけ。大きな方向性を決めて「こうしよう」というアイディアは出しますが、実際に考えて動かしていくのは社員たちです。
うちは、お客さまに感動してもらうことを経営方針の一つにしています。それは社員の感度が高くないとできません。まずは誰もが基本のことをできるように作業の平準化を目指して「CD(顧客感動)マニュアル」(※2)を作りました。これを会社の財産にするんだ、と始めたものですが、完成に1年かかりましたね。

(※2)CDマニュアル…身だしなみや挨拶など社会人としての基本と、業務上の基本をまとめた社内マニュアル。 CD(顧客感動)委員会の若手社員たちが冊子にまとめ、レベル1「経営理念編」、レベル2「行動規範編」などを制作。年々バージョンアップしている。

今野/今の「感度を高める」という部分はとても共感できます。私が入社した約15年前は、お客様のニーズに対応するために「遅くまで残ることが美徳」という風潮がありました。結婚や出産を機に、「会社も仕事も好きなのに、家庭と両立できない」と辞めていく女性も多かった。
そこで考えたのが、ワークライフバランスを整えることでした。というのも、長時間労働の問題は女性に限った話じゃないなと。「自分の時間を充実させることが、感度を高めるんだ」と舵を切って、イクメン部会(※3)なども立ち上げました。

(※3) イクメン部会…子育て世代の男性社員を中心に、仕事とプライベート・子育てを楽しみながら自分自身も成長する働き方を検討する部会。月2日のノー残業デーを知らせる「イクメンバッヂ」などを導入。

齋藤社長/感度を高めることは、お客さんや地元のためでもありますよね。うちの社内には「CD委員会」のほか、「はぴねっと」(※4)など委員会がいくつかあり、そこでは若手を活躍させたいと思っています。変化の少ない仕事なので、チームを組んで新しいことを考えてもらうのは、風通しもよくなるし会社の活力にもなりますね。企業価値を高めて、地域に貢献することにつながっていくと思います。

(※4)はぴねっと…経営方針の「しあわせ、ゆとり、豊かさ」を味わう企業を実現するために、若手社員で組織したプロジェクト。福利厚生の一環として、畑での野菜作りを行っている。

今野/社員のために、と考えていくとつい「みんなが楽になる」方向に行きがちだけど、スタッフ一人ひとりが「地域のために何ができるか」を考えている点が素晴らしい。若手から自発的に意見があがってくることと、トップダウンで進めること、両方が大切ですね。

今野/地元について話す時、震災は避けて通れません。当時、孝志さんは仙台JC(仙台青年会議所)の理事長でしたよね。私もメンバーの一人として、自社の復旧と同時に可能な限りJCとしての活動を行っていましたが、理事長としてどのような思いで取り組まれていたのですか?



齋藤社長
/当時は父が社長だったので会社のことは任せて、専務だった僕はJCを優先させました。サイコーの社員よりJCに関わる人の数が多かったことも理由の一つです。うちの会社では仙台市の瓦礫処理をして地域の同業者とも連携できたし、震災翌日には遠くに住むスタッフが自転車で出社してくれたりして、想いを一つにできたと思います。
JCとしては県庁の災害対策本部に参加させてもらって、僕らができることをやっていきました。病院で緊急発電用の重油が足りないと聞いて、クリーニング店から集めて持っていったり、そういうことは地元の中小企業だからこそ、すぐに話を取りまとめて実行できた。あの時、僕ら中小企業が腹をくくってリスクを背負う覚悟があれば、何でもできるなと実感しました。

今野/今のお話は地元企業の可能性を感じますし、協力・連携することの意味を改めて考えさせられます。私自身はあの日、オクフェス(※5)の打合せをしていて、これから具体的に進めていくために色々と決めたところでした。震災後、色々なイベントが自粛された中で、お酒のイベントをやるべきかどうか悩みましたが、結果的にやることを選び、過去最高の人出(2011年当時)になったんです。多くの方に「ありがとう」と言われて、「おもいを、カタチに。みんなを、ゲンキに。」という会社の理念が実現できたなと思いました。

(※5)オクフェス…正式名称は「杜の都のビール祭り 仙台オクトーバーフェスト」。錦町公園を会場に、毎年9月に開催している。国際交流と地産地消をテーマに国内外のビールや東北の食材を活かした飲食ブースが出店するイベント。

齋藤社長/震災後はまず「雇用は必ず守る」と約束しました。緊急事態にも、僕がいつもと同じように地域のために動いているのを見て、社員にも「この人はブレないんだ、いつも言っていることは本気なんだ」と伝わったと思います。当時の僕は専務で、社長を引き継いだのは2012年。父の経営は、トップダウンがメインのマネジメントでしたが、僕はもっと働きやすい環境にしたいと思い、ガラッと変えました。社員の時間を作りたいと思って、効率をあげるためにライバル企業とも手を組んだりね。1年半くらいは会長とぶつかることも多くて大変でしたが、基本的には黙って見ていてくれたのはすごいと思います。

今野/先代が見守ってくれるのはありがたいですよね。うちは1992年に社名を今野平版印刷からユーメディアに変え、コミュニケーション支援企業という新しい経営方針をと打ち出したものの、実際にはまだ印刷事業が主体でした。2014年に代替わりした時、私の仕事はメディアにこだわらないコミュニケーション支援事業を具現化し、「自社主催の事業を柱に、地域を元気にしていく」という新しい方針を発展させていくことだと思い定めたんです。反発もありましたが、会長が私を後継者だと公言してくれたこともあって、現場とも議論を重ねながら今の形にすることができました。





齋藤社長/基本的にリサイクルの仕事は請け負い型ですが、それだけではビジネスとして限界がある。もっと先を見据えて、僕らが発注する側になれる仕組みを考えようと、古紙リサイクルのポイントシステム(※6)を作りました。このシステムを、宮城だけでなく他県のスーパーなどにも売り込んでいます。異業種間の交流にもなりますし、新しいことをたくさんやっていきたいですね。

(※6)古紙リサイクルのポイントシステム…スーパーに古紙を持ち込むと買い物客にはポイントが付与され、スーパーは集客につながる仕組み。サイコーは古紙回収をまとめることができ、古紙はリサイクルして別な商品に生まれ変わる。

今野/他地域にも展開しているんですね。地元企業としてその発想は素晴らしいですね。自分たちの力だけでなく、ほかと一緒に組んでやることに大きな可能性を感じます。ところで、若手や子どもたちに対する取り組みはいかがですか?

齋藤社長/うちの社員の家族向けの会社見学会では、職場を見に来た子どもたちの前で、スタッフが「○○さんはこういう仕事を、こんなふうにしています」「○○さんはこんなところが素敵です」と紹介してくれるんです。子どもの前で褒められるのって、すごく嬉しいじゃないですか。うちの社員がサプライズで始めたことですけど、今では恒例になって、子どもたちも「パパやママの会社に入りたい」と言ってくれるそうです。入社前の宿題では親に自分の名前の由来や、生まれたときの様子をインタビューしてもらってます。また、1・3・10年後の自分への手紙を書いてもらったり。仕事に慣れて疲れてきた時に見返すと、「入った頃はこんな気持ちだったな」と思い出すんですよ。



今野
/それ、いいなあ。うちでもぜひ取り入れたいですね。子どもたちに会社を知ってもらうことも意識して、ここ数年は印刷センターのある六丁の目で夏祭りを開催しています。近くに保育園があるのも大きいかな。先日は、小学生向けのイベントにブース出展し、1年目の社員が簡単な本づくりのワークショップに参加したりして、多くの親子が来てくれました。9月にできる新生産拠点(※7)は交流の場や職場見学にも活用してもらえたらなと思っています。

(※7)新生産拠点…印刷センターに交流スペースを併設する、六丁の目の新拠点。2018年9月に第一期工事が完了する。 



齋藤社長
/イベントは盛り上がるし、若手が頑張るのはいいですよね。中高生向けの会社説明会には2~3年目の社員が行きますよ。障害者雇用も始めたんですが、施設で入社式をやることになったら、社員たちが「入社おめでとう」って飾りを作ってくれたんです。自分たちで考えてやってくれたことに、僕もちょっと感動しました。
社長同士は顔を合わせることが多いけど、社長と社員がふれる機会は案外少ない。僕は誕生日会や社内の自転車イベント、高卒の子が集まる会などに参加して、僕のことを知ってもらうようにしています。

齋藤社長/印刷業界は過渡期で大変だと聞いていましたが、実際にビジョンを掲げて明確に進んでいく姿を改めて知ることができました。口で言うのは簡単ですが、結局は「やるか、やらないか」だと思います。均社長は、それを本当にやっていることが素晴らしいと思います。ワークライフバランスはうちの課題なので、もう少し取り組んでいきたいですね。 

今野/新しい発想で、他の地域にもビジネスを展開していることがとても参考になりました。齋藤社長の地域への思いはいつも強く感じていましたが、社員の働きやすさを追求しながら収益をあげて地元に貢献していく、まさに「四方良し」のモデルは中小企業の目指す形だと思います。齋藤社長の度量や器の大きさ、物事を推進していく人間力があればこそ、社員自らが思い切って行動できるんだなと感じました。久しぶりにじっくりと話すことができて、今日は楽しかったです。ありがとうございました!

岩切を本拠地にリサイクル業を営む『サイコー』では、地域やお客さまへの感謝、働く人への感謝を大切にしています。ともに地元・宮城を盛り上げる企業として、ユーメディアでは『サイコー』の持つストーリーや想いを、動画にしました。

 

サイコーの「ありがとう」と、
ユーメディアの「おもいを、カタチに。みんなを、ゲンキに。」
ギュッと詰まった動画です。ぜひご覧ください。


 

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Credit

Creative Director & Designer/ 田向 健一
Writer / プレスアート 梅津 文代
Photographer / プレスアート 鎌田 聖也

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